NHK障害福祉賞シリーズ②
改めてですが、この賞は、障害者もしくは障害者と生きる方が体験や思いを綴る作文コンクールです。
▼コミュ症すぎて写真ないので旦那さんに家で撮ってもらったw
わたしが書いた「摂食障害」について。
こんな貴重な機会をいただいたからこそ少し背伸びをして、ちょっと遠くから摂食障害を見つめ直すことができました。
当事者が摂食障害を語る意義
なんと!!あの!!柳田邦男さんからお話をいただきました。
柳田さんは何十年も前から審査員をされていますが、摂食障害の応募が出始めたのはここ数年のことだそう。
それほどに、まだまだ一般的じゃない病気で、社会も当事者も理解が難しい病気なんですね。
柳田さんは、私の作品を読んでくださり、体験のリアリティな描写や、克服に至った私なりの考察を評価くださり、摂食障害を理解していく上で必要な作品だ、と。
そういう風に言ってくださりました。
(あとは感動しすぎてぶっ飛んだ)
摂食障害は完治しにくいと言われているからこそ、克服した人間が、当時のことや回復に至ったお話をありのままかつ客観的に(これ難しい)、伝え続ける意味があると思います。
原因不明、薬はない、死亡率は精神疾患の中で最も高い、二次障害多数、難治性、そして再発率も高い。
どう見ても「人生終了のお知らせ」な病、そこに光を当てられるのは、当事者の発信だと再認識しました。
摂食障害はこんなにも身近な存在に
この瞬間にも、摂食障害で苦しむ人の数は増えていきます。
授章式では、色んな方が私のところまでお話をしに来てくださった。
「わたしも以前・・」
「娘が・・・」
「部下が・・・」
「友人が・・・」
正直、その数に驚きました。偶然かもしれない。けど、偶然にしては多すぎる数だったんです。そして、みなさん秘密話のような口調で、私に打ち明けてくださいました。
摂食障害は、既に身近なものになっています。でもみなさんがオープンにその話をすることは出来ません。みなさん、罪でも犯したかのような表情でお話をしてくださるのです。当事者も、そのご家族も、何も悪くないよ。声を上げていいはずなんだよ。
どうしたら摂食障害という言葉がもっとオープンになるんだろう。ただの知名度なのか。偏見なのか。なんなのか。
気づいてください。
もう、摂食障害は特別な病気じゃない。
社会の理解度はまだまだ足りない
授賞式のあとは、立食パーティがありました。
もちろん、摂食障害の症状があった時は誰かとの食事が怖かった。手をつけられなかった。
でも、わたしは今回「回復した人間」としてそこに立っています。もちろん普通の方と同じように物を食べることができます。
それでも、
「お料理を勧めて大丈夫なのか分かりませんでした」
そんな言葉をいただきました。
決してその方が悪いんじゃない。これが今の社会の理解度なんです。もっと、もっと、やらなきゃいけないことだらけだ。
この賞を通じて、このブログを通じて、もっと更に行動を広めて、社会の理解と、現実の解離を埋めていきたい。
竹口 和香