世界摂食障害の日に何も起きないことが現実で、だから変えるんだよ。

 

何かいつもと変わったこと、あったっけ??

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正直、今朝までわたしは忘れていました。LGBTの国際カミングアウトデーや世界自閉症啓発デーと同じように、大きな動きがある日でないと思ってしまっているから。

 

日本での「世界摂食障害の日」ってあるようでない同然のもんだな〜〜と思いながら、この記事を書いています。

 

 加工された日常が隠すリアル

わたしは普段、月の半分ほどを、おふたりトークというサービスを通して、摂食障害の当事者さんへピアカウンセリングを行っています。摂食障害があることを共有した状態で、日常での困りごとへのヒントを考えたり、自分の見つめ直しの時間を一緒に過ごしています。

 

便宜上、「摂食障害の当事者さん」と書いたけど、個人的には10代〜40代ほどの方とおしゃべりをしている、という表現をしたいくらいです。

 

わたしが普段お話しする方は、(あえてこの表現を使いますが)、いたって普通の方たち。

 

学生さん、OLさん、看護師さん、薬剤師さん、美容師さん、モデルさん、主婦さん、いろんな立場の方がいらっしゃいます。パートナーがいる方もいます、いない方もいます。東京に住んでいる人、北海道に住んでいる人、沖縄に住んでいる人、全国各所からご連絡があります。周囲に開示しているか否かも様々です。(していない方が大半ですが)

 

それぞれの方に、守っている日常があって、守りたい人生があって、人との関わりがあって、その上で「うまく食べられない」を抱えながら生きています。

 

少し周りくどい言い方をしてしまったけど、摂食障害を持つ人は、わたしが思っているより、わたしたちの身近にいるということです。

 

先日、こんなツイートをしました。

 

 

わたしは、この記事のソースを分かっていないので「10人に1人だよ!!!」と大声では言えないのだけど、実数がつかめない大きな数であることは確かだと思います。

 

摂食障害というものを理解している人ほど、「では、なぜ外から見えないのか」「なぜ当事者は隠しているのか」が痛くわかるかと思います。(ちょっとこの話は本題からそれるので置いておく...)

 

 

支援者と受援力の不足

 

その数日後、こんなツイートもしましたな。

 

最近でこそ少し減ったように感じるけど、ずっとわたしたちを取り巻く世界は「摂食障害は意思が弱いから」「食べることくらい自分でどうにかしろ」が当たり前だったように思います。

これは今も当事者さんが抱える辛さのひとつで、摂食障害を開示していない状態での日常会話では「もう少し食べたほうがいいよ」「食べるの抑えたら?」という何気ないやり取りは何よりも胸に刺さるものです。

 

そんな「うまく食べられない=人としておかしい」を体感してしまうと、誰に助けを求めていいかわからなくなって当然。助けを求めることすら、自分自身に許してあげられない人も多くなります。(元から周囲に助けを求めることを苦手とする人も多いですが)

 

一人で摂食障害を抱えれば抱えるほど、人に助けを求める力は薄れていってしまいます。孤独の中で、病との境界線を失ってしまうのです。

 

一方、摂食障害の専門機関は不足しています。わたしの経験上、摂食障害を診られる(理解してくれる)精神科を探すにもひと苦労なのが現状かと思います。

 

学生さんの場合は、うまくスクールカウンセラーと繋がれればいいのだけど、一般的に心理カウンセリングとなると1時間1万円を超えることも多いです。

 

医療や福祉が発展しないため、情報不足になることも自然なこと。個別性が高い摂食障害は、私的な情報が正しい情報のように一人歩きしたり、ダイエットビジネスと絡められて行き過ぎた情報がネット上に拡散されることも少なくありません。

 

そりゃ「◎日間で摂食障害が治る!」なんて明らかに怪しいコースに助けを求めたくもなります。わたしも、よくわからんスムージーとか、ダイエットコースとかにハマって、結局抑圧した症状がリバウンドして苦しんだなぁと思い返します。それほど何かにすがらなきゃ明日すら生きられなかったんだと思います。

 

こんなんで生きられるはずがないんです。

 

救われるはずがないんです。

 

 

あまり辛辣なことは言いたくないけど、この活動を何年もやっているわたしから見える景色です。だから、これからの1年間も、わたしができる役割で現状を少しだけ変えられるように動きたいと思います。問題があるのは、摂食障害の当事者さんじゃなくて、わたしたちを囲む社会だからです。

 

ちょっとだけ小出しのお知らせなんですが、「情報過疎」の問題について、徐々に準備を始めているところです。公言できる状態になったら、どうかみなさんの手も貸していただきたいと考えています。

そのときはまたわたしから相談させてください。よろしくお願いいたします。

 

わたしも無力に近い存在です。

摂食障害を◯日で治す魔法は知らないし、症状を押さえつける強力なパワーもないけど、それでも、ちょっと気持ちを吐き出す休憩所として利用できるおふたりトークは、今まで通り続けていきます。(休憩所を利用することで症状と自分を分けて捉えてラクになることが最終目的でやっています)

情報提供や交流を目的としたイベントは月1程度で行いますし、プラスサイズモデルのなおさんとのラジオや企画もゆるっと進めていきます・ω・

 

 

 どうか、ひとりにならないでください。

 

 

真面目なわかさんモードで書いてみました。

ちょっとずつ生きやすくしていきたいね〜〜〜!

 

 

 

竹口 和香

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